溶接と圧接はどのような違いがあるの?
溶接を行う業界では、必ず「溶接」と「圧接」という言葉を耳にすることになります。
ただ、溶接と圧接は全く違ったこと、というわけではありません。
イメージとしては、溶接技術の中に圧接という方法があると解釈していただくと良いかと思います。
溶接でも圧接でも対象物を接合することには変わりません。
圧接は力を加えて溶接するイメージがありますが、それだけではありません。
金属を溶かして接合部に密着させる工程があるので、物を溶かして、そこにさらに力を加える方法が圧接と解釈すればOKです。
一方、溶接の場合は溶接材と呼ばれるものを対象物の間に導入します。
その溶接材を溶かすことで互いの対象物がくっつくという流れです。
では溶接と圧接をどんなシーンで使い分けるかというと、対象物次第なところがあります。
例えば圧力に弱いものは圧接に向いていません。
壊れやすいガラス、細い金属など。
また形状が独特なものも、圧力が加わると割れてしまうこともあるため不向きです。
そして圧接の場合、加工断面が確認できないため、施工管理が難しいといった側面もあります。
溶接が良いのか、圧接が良いのかは過去の事例や素材の特徴を把握して採用する形が一般的です。